素朴な島の風景の中に、悲しい歴史が刻まれている。
太平洋戦争の末期、人間魚雷「回天」の訓練場であった。
人間魚雷とは、人が操縦し、相手の敵艦めがけて体当たりする特攻兵器だ。
日本各地から志願してやってきた20歳前後の若者が侵食を忘れて訓練した場所。
祖国日本と日本人のため、両親、愛する人のために捧げた命・・・
その心に自分の幸せはない。
私利私欲は一切ない。
どんな思いでトンネルを潜ったのだろう?
どんな思いで海の中に入っていったのだろう?
どんな思いでハンドルを握ったのだろう・・・
あまりにも切ない・・・胸が苦しくなる。
海を見ていると吸い込まれそうな感覚になる。
何とも言えない空気感だ・・・
今抱えているどんなストレスも比べものにならない。
20歳の若者が強烈な葛藤を繰返したはず。想像を絶する・・・
自分の至らなさを感じずにはいられない。
犠牲の上に今現在が成り立っている。
忘れてはならない過去にあった現実・・・