善波 義人 Yoshito Zennami

大阪万博の年、大阪の下町の下町、ディープエリアの住之江で生まれ育ちました。小学生の頃「将来の夢は?」と聞かれれば迷わず「大工さん!」と答えていたように思います。高校2年のとき、建築現場のアルバイトで無有建築工房竹原義二先生の現場に入らせていただいたのが今の私の始まりです。夏休みに基礎工事、冬休みには竣工間近の手伝いをさせていただきました。もちろん、手伝いといっても掃除、資材運び、外壁に貼る石の水洗い、無垢床のペーパー掛けといった文字通りの下働きです。この現場で初めて3次元を意識し「空間」というものに感動したことを今でも鮮明に覚えています。以降、設計という職種にのめり込み、業として20年が経ちます。最初の10年は、建築設計の他、都市計画、土木設計にも携わる機会をいただきました。設計させていただいた用途は住宅、マンション、コンビニ、精密機械工場、SSM、交番、医院、アミューズメントetc・・・。お陰様で学生時代より勉強させていただいたように思います。

そして、これまでの蓄積を総合的に利用するため、あえて経験したことのない店舗設計を選び、なかでも製菓製パンに特化した設計を行っていた臼井のもとで働くこととなりました。