怠慢

ある専門店でのお話し・・
そのお店は狭い売場ながらも、商品に特徴があり、徐々にメディアにも取り上げられるようになってきました。
年末も好調で、これは普段の評価の結果が年末の売上に繋がったと思います。
創業2年目でこれだけ箱詰めが売れたことは、それなりの評価を得ていたと言えます。

年末、予想以上の売上を上げたことと、事前に手配していなかったことで、特に年末はお釣りの1,000円札が不足したようです。
レジ横に「1,000円札が不足しています。ご協力をお願いします」と書いた札が置いてありました。
事前の段取り不足、想定の甘さはあるものの、ある面仕方がないかな・・と思い見ていました。
下記がその札を出す理由だと思います。

1.千円札が不足していて、釣銭の千円札を増やすため
2.千円札不足しそうなので、大きいお札での支払いをしないで欲しい
3.両替のように使わないで欲しい
4.忙しいので両替に行く時間がない

年が明け、お店に伺うとまだその札は置いたままになっていました。
販売の方に「1,000円は不足していないでしょう? お客様へのお願いになるので下げてください・・」とアドバイス。
でもそれでも置き続けるお店の姿勢・・

札を置き続けるお店の姿勢を見て、リピートのお客様はどう捉えるでしょう・・
○怠慢なお店
○千円札不足への対策を打たないお店

置き続けるということは、改善するつもりがないと開き直っているように見える。
これぐらい大したことないと思っている。何が問題なのかが理解できないのでしょう・・
大半のお客さんは、その札を見て、協力して頂いていると思います。
でも二度と来店してもらえないお客様だってあり得る。
少なくても僕はお店の怠慢と捉えます。お店の感度の低さを感じます・・
お客さんがわざわざ声に出さないですよね。
100歩譲って、超繁盛店で人も少なく、その時間が惜しいというならまだわかる。100歩譲って・・
間違いなく両替に行く時間がないほど忙しいお店ではない。ただ単に邪魔くさいだけである。

そういうお店で売られている商品って、本当にお客さんのことを想像できているのか不安にある。
意識の低さと想像力のなさが形として現れる。札も商品も。
小さな配慮や思いやりが、商品を通して更に信用が積み重なっていくもの。
なのでまた来店して頂ける可能性が高くなる。

まだオープンして2年も満たないお店。
今日ご来店頂いたお客の一人でもいいからファンにつけて欲しい。そこに力を注いで欲しい。
普段の売上の低さは、店舗年数、売場面積、工房設備、販促や新商品、メディアの露出etc・・
問題はそこじゃない。
気づいて欲しい・・
その上でのルールづくりだ。
たかが札ですが、そこに気づかない限り何も変わらない。