「海賊とよばれた男」

凄いドキュメント小説です!
戦前に独立を果たし、戦中、戦後も首尾一貫「正義」を貫く経営姿勢は豪快で痛快!
何度も挫折、難問に立ち向かいながら、社員と共に乗り越えていく。

石炭から石油にエネルギーが変わる中、世界では石油産業が人を狂わし、石油戦争にまで広がった世界大戦。
石油会社を一代で築き上げ、戦前から戦後を戦い抜いた物語。
敗戦後は一人の社員のリストラも行わず、その石油を武器に世界と戦い続けた姿勢は、天下国家のことを考えた上での判断。
損得でないこの判断は、世の中のためになるのか・・・嘘偽りのない真直ぐな心意気は国をも動かす。

当時、日本との国交のないイラン。国際的に経済封鎖が行われている中、日本の石油会社が自社のタンカーでホルムズ海峡を突破する。痺れます・・・
この小説は「人間尊重」を、経営の原点としてきた出光興産の創業者、「出光 佐三」さんの小説。実在した日本の経営者です。
武家の血を引く明治人の気骨さが今の日本にない人間力。とにかく凄いです!

日本人であることを誇りに思いました。上下巻ありますが、読み終わるのが惜しい小説です。
是非読んで欲しいです。そして学校の教材にも使って欲しい。息子にも読ませたい一冊です。

些細なことで心を奪われる自分は小さいな~・・・
私欲に支配されないまっすぐな人間・・・国や社会、地域のために尽くす。

原発事故、政治、社会、経済を出光さんはどう見ているだろう・・

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください